ちのっぷすの徒然五行歌

CHNOPSの塊に過ぎない私になぜ意識が生じたのか

今日の五行歌82~未曾有

大雨特別警報

本来「数十年に一度の規模」のはずの《大雨特別警報》が毎年のように出て、被害のニュースに胸が痛みます。

五行歌の会員も全国各地に住んでおられるので、皆様のことも心配です。

先日お邪魔した工房土の華・梶原先生のご自宅前の道路も決壊し、その補修のために来ていた、土嚢を積んだトラックが横転したそうです。怖いですね!

幸い、我が家近辺は通常の雨程度で、何の被害もありませんでしたが、筑肥線(浜崎~鹿家間)が、土砂崩れによる脱線で運行不可。それに伴い海沿いの道も封鎖されているので、我が家から職場のある唐津に向かうにはバイパスしかありません。

f:id:asadakeiko576:20180708120847j:plain

7日の帰宅途中、松浦橋上で車窓より撮影した写真

信号待ち時に、車窓から撮った写真なので、うまく撮れていませんが、松浦川がこんなに増水しているのを見たのは初めてです。満潮に重なるともっと水位が増したことでしょう。この川が氾濫したらと思うとぞっとします。

封鎖が解かれるまで海沿いの道が通れないので、通勤時の楽しみのひとつであった海の写真撮影もしばらくお預け。数日前の帰宅途中に撮った幻想的な写真を載せておきます。

f:id:asadakeiko576:20180708114949j:plain

f:id:asadakeiko576:20180708114921j:plain

本来は

奇跡の意味だったという

未曾有

未曾有の惨事に

どうか奇跡を!




今日の五行歌81~お地蔵様

工房土の華

行ってきました!博多人形師・梶原正二先生の工房土の華へ。

BGM聞きながら続きをどうぞ。久しぶりに Leo Rojas です。歌っている女性は誰だがわかりませんが、癒されます。


Leo Rojas - My Sweet Indian Child

昨日立てた計画通り、11時半に家を出て、カーナビでバイキングレストラン農(みのり)へ。結構山奥だし、雨も降っていたのでお客は少ないと思っていたのですが、12時過ぎに着いたときには駐車場は満杯でした。なんとかとめて中へ。薄暗い店内、お客は7割程度だったでしょうか。中年の方が多かったようです。味付けは全体的に甘め。でもどれも美味しく、ひととおり皿にとるとお腹いっぱいになりました。お水がいいのか、作り置きのわりにアイスコーヒーやほうじ茶、なた豆茶も美味しかったです。肉類は鶏のみなので、お肉を沢山食べたい方にはむきませんが、女性同士や中高年夫婦のランチには良いみたい。

またまた写真を撮り損ねたので、行ってみたい方は食べログなどを参考にされて下さいね。

 

さて、ここからが本題で~す。下の写真が、うふふ、連れ帰ったお地蔵様です。

f:id:asadakeiko576:20180702210601j:plain

f:id:asadakeiko576:20180702213701j:plain

下には頂いたお名刺とそれをトリミングした写真を載せますね。お地蔵様の大きさがわかると思います。(実寸は6センチ弱)

f:id:asadakeiko576:20180701225008j:plain
f:id:asadakeiko576:20180701230128j:plain
左:頂いたお名刺・右:左をトリミングしたもの。

手書きなので、お顔が微妙に違います。このお名刺のお地蔵様が欲しかったですが、それは無理な相談なので、3体見せていただいて一番ピンときたものを購入しました。蓮の花びらの上に載ったお地蔵様(寂光)も素敵だったのですが、最初にお名刺を頂いたときに一目惚れしたのがこの願い地蔵の方だったので・・・。

寂光の3分の1ほどのお値段で、先生も「実は採算が取れない」と仰っていました。ですので、カタログにも載せていないし、店舗や通信販売はしておらず、こちらの工房のみで入手可能な逸品です。傍に置くことができて幸せです。

お地蔵様に

惹かれてやまない

本当の理由

いつか 話せる時が

来るだろうか

 

 



今日の五行歌80~明日

明日は・・・


サティ ジムノペディ 第1番

今日・明日と連休です。その初日である今日、なぁんと11時半まで寝ていて(❕)半日棒に振って(いえ、出だしで躓いたので結局1日無駄にしました。家から一歩も、玄関先にさえ、出てません!掃除も片付けもしていません!)しまいましたぁ~。

ああ、明日は明日は、梶原先生の土の華工房にお邪魔する予定なのです。でもってお地蔵様をお一人お連れするつもりなのです。だから、だから、お迎えするのに相応しい部屋にするべく掃除に励むつもりだったのに、ああそれなのに、それなのに・・・!

先生は明日、公民館で絵付け体験の指導をされるそうなので、お戻りは2時ごろだとか。だからどこか近くでお昼を食べてからおうかがいするつもりです。夫と一緒に。


というわけで、今日やった唯一のことは、工房近くの食事処を探したことくらい。

すぐ近くに農家バイキングゆうというところがあったのですが、残念ながら月曜定休。同じ早良区バイキングレストラン農(みのり)というところがあったので、そこにしようと思っています。レビューによると、山奥の穴場だそうで週末だとかなりの人が並ぶのだとか。明日は大丈夫でしょうか?

 

並ぶ・・・で思い出しました。今朝の朝日の《折々の言葉》です。

吉村昭の随筆集『私の流儀』の中から「私は、並ぶことに生理的な嫌悪感があるのである。」がとりあげられていました。記事をここに貼り付けるわけにはいかないのが残念ですが、この小さなコラムの中のある一文に触れた瞬間、ああ、私の嫌悪感もこれに近いのかもしれないと腑に落ちました。吉村氏のように戦中派ではないにもかかわらず、この嫌悪感は紛れもなく同種のものだと感じたのです。もしかしたら、ここらあたりも父譲りの感覚なのかもしれません。この本をちょっと読んでみたくなったのでアマゾンで検索。買って読もうとは思いませんが、近いうち図書館で借りようと思います。

わたしの流儀 (新潮文庫)

わたしの流儀 (新潮文庫)

 

毎日

明日を

心待ちにできたなら

それって たぶん

最高に幸せなこと

 

今日の五行歌79~最期

最期のあり方

f:id:asadakeiko576:20180627221751j:plain

重いテーマですが・・・先日の話の続きのような形になったのは単なる偶然です。

今朝の朝日新聞、声欄の一部が《終末期医療のあり方》特集になっていました。

かいつまんで記すと、50代女性の「15年前、若年性認知症になった母が口から食べられなくなった時胃ろうをすすめられ、そういうことをしないで自然に看取ってくれる場所はないかと医師に問うたら『そんな場所はない。家で母親が餓死するのを黙って看取れるのか?』と言われ、仕方なく胃ろうを設置。その後寝たきりで10年生き、昨年73歳で永眠し、家族はようやく楽になった。」や

同じく50代女性の「母の最後の一ヶ月は点滴漬け。家族は自然にと願っても主治医から『点滴を外すことは消極的殺人。それなら退院して欲しい』と言われ、在宅で看取る体制を整えることが難しく、主治医の言葉に従わざるを得なかった。」など。

その下に《終の選択・終末期医療を考える》の著者である田中美穂さんのコメントも載っていました。至極最もな解説(ごめんなさい。上の投稿を読んだ人なら誰でも思いつくような解説という意味です)だったので、ここでは割愛しますが、アマゾンで取り扱っているようなので、貼り付けておきますね。

終の選択: 終末期医療を考える

終の選択: 終末期医療を考える

 

それから、偶然なのか、その声欄と連動させたのかはわかりませんが、2面の下、6分の1ものスペースに、平穏死の伝道師:長尾和宏医師《痛くない死に方》含む3冊が【穏やかな最期のための指南書】として紹介されていました。

痛くない死に方

痛くない死に方

 

 長尾先生の本は図書館で借りて何冊か読んだことがあります。キンドルにも1冊ダウンロードしています。年中無休のクリニックと在宅医療の《町医者》として毎日お忙しいでしょうに、よくあんなに何冊もの本が書けるなとびっくりしますが、まぁ、どの本でも根本は同じです。(同じ人の本なのだから当然ですが)。語り口がサバサバしていてとても読みやすい。殆どの人は《自然に逝きたい》と願っているはずなのに、どうしてそれが叶わないのか、どうしたら叶えられるのか・・・興味のある方はご一読下さい。

長尾先生のブログはhttp://blog.drnagao.com

 

今日の五行歌はかなり昔作ったものですが、今日のテーマに近いといえば近いので・・・

六十余日かけ

餓死した人の

最後の

一行

「まだ 生きている」

 

 

今日の五行歌78

大村経由長崎日帰り

昨日23日、慌ただしく長崎日帰り帰省(ってコトバ変ですね)しました。

夫が24日の昼に送別会に招かれていたので、当初は私一人、一泊する予定だったのです。でも・・・なぜだかなぜだか・・・不思議な感覚だったのですが・・・二人で帰った方が良いような気がして・・・でもそれで泊まるとなると24日の朝早くに発たないといけないし・・・あ!それならいっそ23日の夜ゆっくり戻ればいいじゃない!というコトになり、23日朝7時過ぎに二人で出発。

1時間程走った頃、助手席でスマホを見ていた夫が声を上げました。「〇〇がもう危ないって」。ガンで入院中の同窓生の奥さんからのメールでした。中学の還暦同窓会以来、付き合いが復活していて時々lineのやり取りをしていたのです。急いで他の友人に連絡し、一緒に見舞いに行くことになりました。長崎帰省のついでという形ではあったのですが、10時半には大村の入院先に到着できました。

夫は友人と病室へ。私は車で待つこと1時間。他の友人や親戚らしい人も来ていて病室には7人がいたそうです。「意識はまだあったよ。」とのことでした。いきなり何人もの人が会い来たらご本人も「ああもうダメなのかもな」って思ったかもしれませんね。そうして・・・

悲しいけれどそれは現実のこととなりました。

今日、夫の送別会の最中、友人からメールが入ったようです。享年62歳。早過ぎますよね。奥様はまだとても若いのだそうです。

夫は「俺達が会いに行ったけん、早めたとじゃなかやろうか?」と呟きましたが、でも遅かれ早かれその日はやってきていたはずで、昨日会っていなかったらもっと後悔していたでしょう。会いに行ってよかったんだと思います。

夫の退職日は7月20日ですが、有給消化で休みに入っているので、告別式にも参列できます。いろいろと偶然が重なって最後のお別れができるのも不幸中の幸いでした。

f:id:asadakeiko576:20180624211335j:plain

 

 

夫と並んで

畦道を歩く

別段珍しくもない

オレンジ色の水田が

今日はやけに美しい

 

 

 

 

今日の五行歌77

秘窯の里・大川内山巡り

f:id:asadakeiko576:20180617220043j:plain

夫を誘って伊万里大川内山の窯元巡り。日傘を持って行かなかったのを後悔したくらい強い日差しの一日でしたが、ちょうど風鈴まつりがあっていて、どの窯の店先にも可愛らしい風鈴が吊り下げてあり、涼やかな音を響かせていました。

f:id:asadakeiko576:20180617214204j:plain

 

f:id:asadakeiko576:20180617214449j:plain

f:id:asadakeiko576:20180617220230j:plain

有田や波佐見にはよく行きますが、実は伊万里の窯元は初めて。こんなに広いとは思っていませんでした。山々がなんだか中国の秘境のような趣。パシャパシャと何枚も撮りましたが、使える写真があまりなく、雰囲気が伝わらないのが残念。

f:id:asadakeiko576:20180617214302j:plain

今回は、上の虎仙窯が一番の目的、実をいうとその中の喫茶こせんのケーキセットがお目当て。

ああ、なのに、そのケーキセットを写真に撮り損ねるという大失態。ケーキがおいしかったのはもちろんのことですが、お皿もコーヒー碗もそれはそれは素敵で、優雅なひと時が味わえました。夫はアイスコーヒーを注文。これがまたとーっても美味しくて。豆にはこだわっておられ有機栽培のものだそうです。

f:id:asadakeiko576:20180617214842j:plain

上の写真、なんだかわかりますか?虎仙窯で夫が買った風鈴です。吊るす場所を思案中なので、とりあえず、お店の包み紙と一緒に撮ってみました。藍色とのコントラスト、なかなかでしょ?トンボの透かし柄で、色は色々あったのですが、薄いレモン色のこれが夫も私も一番気に入って、迷わず購入。

色鍋島や鍋島青磁の器も垂涎ものでしたが、これらは目の保養に留めておきました。

7月中旬にはボシ灯ろうまつりというのがあるそうですから、また来月も訪ねることができたらいいな。

6月は博多人形に、伊万里焼にと伝統工芸に浸れた贅沢なひと月でした。人の手業の素晴らしさに感嘆しまくり、しみじみシアワセだなぁ~と思っています。

 

伝統工芸といえば、鹿島錦保存会に所属している友人のブログに「新しく入会された方は20歳だそうです」と喜ばしいことが記されてあり、白寿を超えられなおお元気でご活躍中の樋口ヨシノ先生が「20ならあと80年は織れるね」と仰られたそうです。伝統工芸に携わる人の気概をここに見た気がします。

 

名も無き陶工たちの

眠る墓

匠の技は

拉致という惨い仕打ちの

産物でもある

 

今日の五行歌76

与一賞展

行ってきました!博多人形与一賞展。

伊藤様との再会も、無事果たしました! 3ヶ月ぶりでしたので、先生は「実はお顔をよく覚えてなくて・・・」。私もチョッピリ自信なかったのですが、一目見てすぐわかりました。髭を伸ばしている最中でいらしゃるそうで、前回より少しワイルド(!)なご容姿。持参していた《青芽人形》をお見せしたところ、「ああ、やっぱりこれはトンチンカン人形の・・・あの作者の・・・師匠の作品ですよ。」

このあと、贅沢にも伊藤様の解説付きで会場内を見て回り、そうしてさらには!あの憧れの人形《天恵》の作者でいらっしゃる梶原正二先生にもお引き合わせ頂きました。

しかも頂いたお名刺はその《天恵》の写真入り!!もうこれだけでも家宝モノ。そのうえそのうえ(ああ、もう興奮がとまらない!)《青芽人形》をお見せして「お地蔵様が大好きなんです。」と伝えると「ああ、それならこれもあげましょう」とお名刺をさらに2枚。それぞれ《寂光》《願い地蔵》お二人のお地蔵様の写真付き。これまた《願い地蔵》にイチコロです!早速に梶原先生のウェブサイトにアクセスし、購入可能か問い合わせをしたところ、すぐにお返事がいただけました。私にも手の届くお値段でしたので、近いうち工房を訪ね、お一人を連れ帰りたいと思います。

お名刺の写真の掲載許可も得たので、載せますね。本当に本当に素敵です。

f:id:asadakeiko576:20180612212403j:plain

最初に頂いたお名刺。実物をぜひこの目でみたい菩薩像です。

f:id:asadakeiko576:20180612213031j:plain

次に頂いたお名刺2枚。右の《願い地蔵》に一目惚れ!

梶原正二先生のウェブサイトは hakata-kajiwara.com 

You tube も見つけたので貼り付けます。沢山ありましたが、3年前の《お地蔵様の世界》を。


博多人形伝統工芸士梶原正二 お地蔵様の世界

 

会場ではアメリカ人女性が "beautiful!"を連発していて「国に持って帰りたいけど、壊れそう」「どうしたら・・・」と呟いているのが耳に入りました。近づいて「どちらからいらしたのですか?」とまでは英語で話しかけることができましたが、「これらの人形を作ったのはあちらの男性です。」という中学英語が咄嗟に出てこず、伊藤先生と梶原先生を指さしたら"I know." そのうちご自分から交渉を始められました。展示即売ではなく予約販売だったのですが、購入したいと仰っている人形が梶原先生の《もしもしカメさん》(国土交通大臣賞受賞作)で、今日が最終日ということもあって、交渉成立。先生自ら箱詰めなさっていました。女性は明日にはもう帰国されるそうです。いい日本土産になりましたよね。伊藤先生も「ああやって外国の方が買って下さるのは本当に嬉しいことだ」と仰っていました。博多人形は世界に誇れる伝統工芸ですものね。

 

伊藤先生と一緒に会場を後にし「お茶でも飲みに行きましょう。行きつけのところがあるんですよ」と案内された先は、偶然にも《風の大会》のあと、高原さん達と一緒に行ったカフェ・ベローチェ。しかもあの時高原さんが座られたまさにその席。これも何かの縁だろうと、高原ご夫妻のことをお話しすると自分の電話番号を伝えて連絡をいただけないか、とのこと。「年を取ったら『教養』ならぬ『今日用』が大事。『今日、どこかに出かける用事がある』ということが生きがいに繋がる」とのお説、いい五行歌になりそうです。近いうちに伊藤先生が《南の風》に入ってくださったら、こんなに嬉しいことはないのですが。

 

この先何があっても

きっと 大丈夫

運と縁

一字違いの最強コンビを

味方につけたから