カタツムリ考
五行歌・南の風を通しての友人である甲斐みどりさん・義人さんの本《カタツムリからのメッセージ》、以前にもブログで紹介しましたが、昨年12月にはキンドル版も出版されていたことを、つい先日初めて知りました!
早速ダウンロード。電子書籍リーダーのペーパーホワイト(7インチマイライブラリー)は白黒ですが、スマホにもキンドルアプリを入れているので、そちらで開くと、綺麗な発色で、ほぼほぼ紙の本通りに読むことができました。
ということで、アマゾンレビューも書きましたので、再度紹介しておきますね!
子どもさんの障害の有無にかかわらず、すべての親御さんに読んでほしい本です。
レビューでも触れましたが、私がこの本の中で最も秀逸だと思った歌は
「あそこ!」と
大きな声で
知らせる
あなたの指先に
虹が架かる
です。この歌に続く「虹」と題したエッセイもまた素晴らしいものでした。
発語がまだほとんどなかった9歳の義人くんが、雨上がりの夕刻に、突然空を指さして「あそこ!」と虹の存在をお母さんに知らせたというエピソード。以下に本文の一部をそのまま抜粋しますね。
義人が幼い頃の子育ては、苦労の連続でしたが、時折こんな嬉しい「奇跡」のサプライズが起きました。野の草花や、夕焼け空、自然の美しさは、誰にも平等であることに、義人を通して気づけたことは、幸せでした。
知的障害をもつ息子の中に豊かな感受性が育っていたことに気づいた時の、母親の感動がそのまま伝わってきます。
母親といえば「夕焼け空」のエピソードも、お兄ちゃんの健気さに胸がきゅぅぅんとなりました。
《たくさんの涙》を流しながら子育てしていた母に《夕日がとてもきれいな日》、当時小学校3年生だった長男が「僕も頑張るから、お母さんも頑張ろう。」と言ったのだそうです。
《今もくっきりと心にある》という《その日の夕日の美しさ》ー目に見えるよう!
Happy Birthday (Violin Version)
ところで、みどりさんは母親として孤軍奮闘したわけではありません。周囲の温かい支えについても、さり気なくエッセイで触れています。
こだわりが強く、感覚遊びが好きで、なかなか帰ろうとしない義人くんに《しびれを切らす私》に「よか、よか。」「気の済むまでさせたらいい。」とゆったり待ってくれた伯母様。
「みんなで育てていけばいい」と言って下さったお義父様。そのお義父様の最後の言葉「義人をここまで育ててくれて、ありがとう。あなたがお母さんで、この子は幸せだ。」はみどりさんの宝物。
本当にみどりさんのような母親に育てられた兄弟は幸せだと思います。もちろん、みどりさん自身も!
そうして・・・みどりさんと知り合えた私もまた・・・果報者ですね。
ゆっくり
のんびり
しばらく忘れていた副詞
急がず 焦らず
熟すを待とう