ちのっぷすの徒然五行歌

CHNOPSの塊に過ぎない私になぜ意識が生じたのか

今日の五行歌78

大村経由長崎日帰り

昨日23日、慌ただしく長崎日帰り帰省(ってコトバ変ですね)しました。

夫が24日の昼に送別会に招かれていたので、当初は私一人、一泊する予定だったのです。でも・・・なぜだかなぜだか・・・不思議な感覚だったのですが・・・二人で帰った方が良いような気がして・・・でもそれで泊まるとなると24日の朝早くに発たないといけないし・・・あ!それならいっそ23日の夜ゆっくり戻ればいいじゃない!というコトになり、23日朝7時過ぎに二人で出発。

1時間程走った頃、助手席でスマホを見ていた夫が声を上げました。「〇〇がもう危ないって」。ガンで入院中の同窓生の奥さんからのメールでした。中学の還暦同窓会以来、付き合いが復活していて時々lineのやり取りをしていたのです。急いで他の友人に連絡し、一緒に見舞いに行くことになりました。長崎帰省のついでという形ではあったのですが、10時半には大村の入院先に到着できました。

夫は友人と病室へ。私は車で待つこと1時間。他の友人や親戚らしい人も来ていて病室には7人がいたそうです。「意識はまだあったよ。」とのことでした。いきなり何人もの人が会い来たらご本人も「ああもうダメなのかもな」って思ったかもしれませんね。そうして・・・

悲しいけれどそれは現実のこととなりました。

今日、夫の送別会の最中、友人からメールが入ったようです。享年62歳。早過ぎますよね。奥様はまだとても若いのだそうです。

夫は「俺達が会いに行ったけん、早めたとじゃなかやろうか?」と呟きましたが、でも遅かれ早かれその日はやってきていたはずで、昨日会っていなかったらもっと後悔していたでしょう。会いに行ってよかったんだと思います。

夫の退職日は7月20日ですが、有給消化で休みに入っているので、告別式にも参列できます。いろいろと偶然が重なって最後のお別れができるのも不幸中の幸いでした。

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夫と並んで

畦道を歩く

別段珍しくもない

オレンジ色の水田が

今日はやけに美しい

 

 

 

 

今日の五行歌77

秘窯の里・大川内山巡り

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夫を誘って伊万里大川内山の窯元巡り。日傘を持って行かなかったのを後悔したくらい強い日差しの一日でしたが、ちょうど風鈴まつりがあっていて、どの窯の店先にも可愛らしい風鈴が吊り下げてあり、涼やかな音を響かせていました。

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有田や波佐見にはよく行きますが、実は伊万里の窯元は初めて。こんなに広いとは思っていませんでした。山々がなんだか中国の秘境のような趣。パシャパシャと何枚も撮りましたが、使える写真があまりなく、雰囲気が伝わらないのが残念。

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今回は、上の虎仙窯が一番の目的、実をいうとその中の喫茶こせんのケーキセットがお目当て。

ああ、なのに、そのケーキセットを写真に撮り損ねるという大失態。ケーキがおいしかったのはもちろんのことですが、お皿もコーヒー碗もそれはそれは素敵で、優雅なひと時が味わえました。夫はアイスコーヒーを注文。これがまたとーっても美味しくて。豆にはこだわっておられ有機栽培のものだそうです。

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上の写真、なんだかわかりますか?虎仙窯で夫が買った風鈴です。吊るす場所を思案中なので、とりあえず、お店の包み紙と一緒に撮ってみました。藍色とのコントラスト、なかなかでしょ?トンボの透かし柄で、色は色々あったのですが、薄いレモン色のこれが夫も私も一番気に入って、迷わず購入。

色鍋島や鍋島青磁の器も垂涎ものでしたが、これらは目の保養に留めておきました。

7月中旬にはボシ灯ろうまつりというのがあるそうですから、また来月も訪ねることができたらいいな。

6月は博多人形に、伊万里焼にと伝統工芸に浸れた贅沢なひと月でした。人の手業の素晴らしさに感嘆しまくり、しみじみシアワセだなぁ~と思っています。

 

伝統工芸といえば、鹿島錦保存会に所属している友人のブログに「新しく入会された方は20歳だそうです」と喜ばしいことが記されてあり、白寿を超えられなおお元気でご活躍中の樋口ヨシノ先生が「20ならあと80年は織れるね」と仰られたそうです。伝統工芸に携わる人の気概をここに見た気がします。

 

名も無き陶工たちの

眠る墓

匠の技は

拉致という惨い仕打ちの

産物でもある

 

今日の五行歌76

与一賞展

行ってきました!博多人形与一賞展。

伊藤様との再会も、無事果たしました! 3ヶ月ぶりでしたので、先生は「実はお顔をよく覚えてなくて・・・」。私もチョッピリ自信なかったのですが、一目見てすぐわかりました。髭を伸ばしている最中でいらしゃるそうで、前回より少しワイルド(!)なご容姿。持参していた《青芽人形》をお見せしたところ、「ああ、やっぱりこれはトンチンカン人形の・・・あの作者の・・・師匠の作品ですよ。」

このあと、贅沢にも伊藤様の解説付きで会場内を見て回り、そうしてさらには!あの憧れの人形《天恵》の作者でいらっしゃる梶原正二先生にもお引き合わせ頂きました。

しかも頂いたお名刺はその《天恵》の写真入り!!もうこれだけでも家宝モノ。そのうえそのうえ(ああ、もう興奮がとまらない!)《青芽人形》をお見せして「お地蔵様が大好きなんです。」と伝えると「ああ、それならこれもあげましょう」とお名刺をさらに2枚。それぞれ《寂光》《願い地蔵》お二人のお地蔵様の写真付き。これまた《願い地蔵》にイチコロです!早速に梶原先生のウェブサイトにアクセスし、購入可能か問い合わせをしたところ、すぐにお返事がいただけました。私にも手の届くお値段でしたので、近いうち工房を訪ね、お一人を連れ帰りたいと思います。

お名刺の写真の掲載許可も得たので、載せますね。本当に本当に素敵です。

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最初に頂いたお名刺。実物をぜひこの目でみたい菩薩像です。

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次に頂いたお名刺2枚。右の《願い地蔵》に一目惚れ!

梶原正二先生のウェブサイトは hakata-kajiwara.com 

You tube も見つけたので貼り付けます。沢山ありましたが、3年前の《お地蔵様の世界》を。


博多人形伝統工芸士梶原正二 お地蔵様の世界

 

会場ではアメリカ人女性が "beautiful!"を連発していて「国に持って帰りたいけど、壊れそう」「どうしたら・・・」と呟いているのが耳に入りました。近づいて「どちらからいらしたのですか?」とまでは英語で話しかけることができましたが、「これらの人形を作ったのはあちらの男性です。」という中学英語が咄嗟に出てこず、伊藤先生と梶原先生を指さしたら"I know." そのうちご自分から交渉を始められました。展示即売ではなく予約販売だったのですが、購入したいと仰っている人形が梶原先生の《もしもしカメさん》(国土交通大臣賞受賞作)で、今日が最終日ということもあって、交渉成立。先生自ら箱詰めなさっていました。女性は明日にはもう帰国されるそうです。いい日本土産になりましたよね。伊藤先生も「ああやって外国の方が買って下さるのは本当に嬉しいことだ」と仰っていました。博多人形は世界に誇れる伝統工芸ですものね。

 

伊藤先生と一緒に会場を後にし「お茶でも飲みに行きましょう。行きつけのところがあるんですよ」と案内された先は、偶然にも《風の大会》のあと、高原さん達と一緒に行ったカフェ・ベローチェ。しかもあの時高原さんが座られたまさにその席。これも何かの縁だろうと、高原ご夫妻のことをお話しすると自分の電話番号を伝えて連絡をいただけないか、とのこと。「年を取ったら『教養』ならぬ『今日用』が大事。『今日、どこかに出かける用事がある』ということが生きがいに繋がる」とのお説、いい五行歌になりそうです。近いうちに伊藤先生が《南の風》に入ってくださったら、こんなに嬉しいことはないのですが。

 

この先何があっても

きっと 大丈夫

運と縁

一字違いの最強コンビを

味方につけたから

 

 

今日の五行歌75

博多人形与一賞展

一昨日、博多人形師の伊藤様から博多人形与一賞展』の案内ハガキを頂きました。与一賞とは故小島与一氏に因んで創設された、若手博多人形師の登竜門。毎年開催されており、私も以前はよく見に行っていましたが、ここ数年は出かけていませんでした。

会場は大丸福岡本館6階、会期は6月6日から12日まで。この間の休みは9日日曜と12日火曜なので、当初は9日に行く予定でしたが、伊藤様からメールがあり、12日の午後会場にいらっしゃるとのことでしたのでその時間帯に合わせ、見に行くことにしました。

お手紙やメールのやり取りは続いていましたが、実際にお目にかかるのはAクロスの会以来(偶然昨日そのAクロスの会のレポートを書いた『南の風6月号』が届きました!)なので3か月ぶり、でしょうか。

せっかくお会いできるのですから『青芽人形』の実物を持参しようかなと思っています。

今日の写真は昨日の帰宅時の唐津湾。曇り空の夕陽もまた風情があっていいものです。

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真偽も 正誤も

善悪さえも

分からない

分からないことだけ

分かっている

 

 

今日の五行歌74

続・風の大会

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雲の形と色合いに惹かれて・・・


懇親会は都久志会館すぐそばのガーデンパレスにて。歌会の時とは別のグループ分けで円卓を囲んでの会席。飲み放題も付いていましたが、飲めない私はウーロン茶とジンジャーエール。でもどちらも居酒屋で飲むそれよりは美味しく感じました。リッチな雰囲気のおかげか、よく冷えたグラスのおかげか、中身が本当に上等だったのか、いずれにしても美味しく飲めたのですから、言うことなし!

同じテーブルには今回、ぶっちぎりで第一席だった松岡雅子さんがいらしたのですが、実は私、松岡さんの作品には点を入れていなくて、ちょっと申し訳なかったような・・・。選者80名余で113点(2席は75点、3席は66点だったので、ほんとにぶっちぎり!)だったのですから、2点、3点を入れた方が多い中、私だけだったかもしれませんね、1点も入れなかったのは。毎日新聞局長賞も受賞された歌なのに評価していないのですから審美眼がないのか天邪鬼なのか・・・。それはさておき、2席が75点ということは、やはり全員に選ばれることの難しさを物語っていますね。実は2席の歌にも点を入れておらず、3席の歌には1点、4、5、6席の歌には2,3点を入れていました。

3点といえば今回「3点を入れました」のコーナーはとても面白い企画だったと思います。(さすが美智子さん!)「3点を入れる=イチオシの歌」ということなので、選んだ歌に対してはやはり思いを作者に伝えたいですし、もし自分の歌に3点をつけてくださった方があったら、その方の感想、ぜひ聞いてみたいですもんね。

で・・・幸せなことに私は、コメントをする側とされる側の両方の栄に浴することができました!

コメントした歌は、作者に掲載許可を得そびれた(残念!)ので割愛しますが、コメントしていただいた歌は前回の最後に載せた

青いまま  朽ちる葉っぱが あったなら その一枚に なりたいと思う

この歌に対して、「パッと目に飛び込んできた」と最大級の誉め言葉をいただけたことは作者冥利に尽きます。分かりにくく、万人受けしないことは百も承知で提出した歌でしたが、わたしの意図や思いを的確に捉えて評していただけたこと、本当に嬉しかったです。青いまま落ちる葉っぱはありますが、青いまま朽ちるのは物理的(化学的?)に不可能、やっぱり私は根本的に天邪鬼、なようです。

ちょっと小休止。懇親会では三味線お師匠の藤本佐恵さんの端唄や井上ゆりさんのシャンソンも聴かせていただくことができました。You tube は Edith Piaf をどうぞ。


Edith Piaf - L'hymne à l'amour + Paroles

大会に参加してよかったことのひとつに、多くの皆様方からの《許可》を得られたことがあります。なんの許可かというと、このブログと近々出版予定の電子書籍《ちのっぷすの好きな歌》への皆様の作品の掲載許可です。宣言したことでもありますし、早速編集作業に入り、6月中には出版できたらな、と思っています。

 

歩み続けていたならば

きっと どこかに

辿り着く

そして また

新たな地平へと

 

今日の五行歌73

風の大会

まずはミュージックスタート!今日もクスコで。曲名はアタワルパ―実質上のインカ帝国最後の皇帝の名前。ちなみに前回のはトゥパク・アマル―こちらは名目上の最後の皇帝の名前。


Cusco - Atahualpa

昨日は、都久志会館会議場にて南風・ハマ風合同の《風の大会》でした。もう7回め。ですが!残念なことに、合同で開催するのは今回が最後なのだそうです。高齢の方が少なくないので仕方のないことかもしれません。

開会挨拶の後、AからGまでの7グループ、各11人に分かれて、11首を6首・8点で採点、講評。事前採点していた83首のうちの11首があらためてプリントしなおされていたので、事務局の方の大変さに頭が下がりました。グループ分けもメンバーの顔触れなど見て決めて下さったのでしょうから、それもまた大変だっただろうなと思います。

Bグループは高原美智子さんが司会進行し、私はアシスタントとして採点のお手伝い(1年生レベルの足し算でしたが、それでもドキドキ)。美智子さんの義理の妹さんである小平こげら(素敵なペンネーム)さんにもはじめてお目にかかりました。オレンジ色のカーディガンがとてもよくお似合いの、知的で上品な方。白寿で亡くなられたお母様のことを詠まれていました。

奈良から参加された都婆吉(つばき)さん、登美世さんのお二人も、息の合った名コンビぶり。その会話はまるで掛け合い漫才を聞いているようでした。都婆吉さんの歌には事前採点時も高得点を入れていたので、覚えていたのですが、登美世さんの歌には覚えがありませんでした。ですが、ご主人のお話を聞いて、ジーン。前回4年前はご主人と一緒に参加されたのに今回は・・・。明るい今の登美世さんからは想像できないのですが、この間にご主人を亡くされ、1年程は意気消沈しておられたのだそうです。 

亡き主人と見た

吉野山

しだれ桜

来世も一緒に

みたいなあ

 ―登美世

この歌は11首中3席でした。

1席は私も高得点を入れたさかたひさこさんの

杉苔は

綺麗なところに

生えるてばい

草むしりが日課

母が得意げに言う

 ―さかたひさこ

お母様の言葉をそのまま歌にしたのだそうです。「自慢げな物言いをすることなどなかった母が、認知症が入って少し緩んできたのか、得意そうにそう言ったのが可笑しくて」とのことでしたが、お母様への愛情が滲んでいますよね。こういう瞬間を捉えることのできた娘さんの感性もまた素晴らしいと思います。

かくいう私の歌は・・・

青いまま

朽ちる葉っぱが

あったなら

その一枚に

なりたいと思う

 

1日では書ききれませんでした。懇親会のことも記したいので続きはまた次回。

そうそう今日は6月1日。一貴山駅の紫陽花の写真を添えて終わりにします。

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フェンスを越して咲く逞しい紫陽花



 

今日の五行歌72

風の大会・前夜に


Cusco - Tupac Amaru

いよいよ明日31日は五行歌『南の風』と五行詩歌『ハマ風』の合同歌会《風の大会》です。福岡での開催は4年ぶり。2年前横浜で開催されたときは、連休の確保が難しく参加できませんでしたし、2年後もおそらく同様なので、彼の地へ赴くことはできそうにありません。よってハマ風の皆様とお会いできるのは4年毎、ということになりそうです。

さて、南の風事務局の高原さんより出席者のグループ分け表が送られてきました。参加者は77名。7名ずつ11グループ。私はB班。採点の集計とレポートを仰せつかりました。会の中では若手なので(五行歌歴では最古参ですが)できることはなんでも引き受けてお役に立てればと思っています。都久志会館での受付も担当します。

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2代目《7インチマイライブラリー》

ところで・・・福岡での前回の参加者は100名でしたが、今回は80名を切っています。高齢の方が少なくないので、参加表明していても直前に無理になったり、長時間の歌会が体力的に厳しくなられた方もいらっしゃるのかもしれません。

福岡での次回は私も晴れて還暦(!)を迎えているではありませんか!でも今の60代はシニアとはとても呼べませんし、私が若手であることにはかわりはなさそうです。会には小中学生や高校生もいて平均年齢引き下げに貢献(?)してくれていますが、それでもメジアンでいえば70代・・・でしょうか?

少子高齢化

個人的には

悪くない

若さが

長持ちするもの